学識経験者や建材メーカー、商社らでつくる超断熱サッシ普及検討委員会(委員長:小林光慶應義塾大学大学院教授)は10月22・23日、長野と東京で「超断熱サッシシンポジウム」を開催する。
ドイツから窓研究と窓製作の専門家を招き、性能評価・表示方法や使用方法に関する最新の知見を公開するもの。試験機関iftRosenheim(アイ・エフ・ティー・ローゼンハイム)のマニュエル・デメル氏、木工刃物メーカー・ライツのマーティン・ケンネル氏が講演する。
環境省の委託により3カ年で進めている「超断熱サッシ開発による住宅の高断熱化検証とゼロ・エミッション住宅検証事業」の一環。長野県内の大学と設計事務所、木工メーカーが中心となり、昨年までにU値0・58の木製「超断熱サッシ」を開発した。今年度は普及活動に入るとし、同委員会を4月に発足している。
代表研究者の青木和壽さんは、設計者や工務店は「独自の窓仕様」に目を向けてはどうかと提案。「枠・障子材とガラス材の仕様を選定するのは本来需要者。断面形状が自由な木材を使用し、ガラスを2次加工工場製とすれば発注者独自の窓の構成が可能」と話す。
これにより地域条件に適した住宅の性能やデザインがつくれ、企業の差別化につながり、県産材や職人の活用にも役立つと青木さん。「それには設計者や工務店が窓の基本知識を備えることが重要で、世界的に窓の性能研究・分析を行っている研究者や世界の窓製作技術に精通する技術者の話を聞くことは良い機会になる」と話す。
シンポジウムはいずれも参加無料。事前予約制。問い合わせは超断熱サッシ普及検討委員会事務局TEL:0263・51・0318(和建築設計事務所内)まで。詳細はコチラから。
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