武田純吾
最近では、ビックデータの活用がカギを握ると言われていますが、本当にそうでしょうか?
確かに統計データはとても大切です。
しかし、工務店は、地域密着や地元コミュニティと言っているにも関わらず、その地域性が薄れてしまう全国規模の統計データを、活用するべきなのでしょうか?
私はメディアなどでビックデータが謳(うた)われ始めた時点で疑問を感じました。大切なのは、「地域の方の声」なのではないかと。
時代の流れはとても経営にとって大切だと思います。しかし、その流れをそのまま鵜呑みにして活用しても上手くいかない場合があります。
自社にとって何が大切なのか?
自社でこれをどう活用、変化させたら良いのだろうか?
と考えることが重要です。
そう考えたときに、自然と疑問が生じるはずです。
では、地元地域のお客様のニーズやライフスタイルデータをどう拾っていくのか?
一般的には、オーナー様(OB)の声を拾って血肉にしていく方法があります。オーナー様(OB)=ファンだと思います。
そして、そのファンの方は自社のSTYLEや想いや考え方に共感して頂き住宅を購入して頂いていると思います。
ということは、「らしさ」を追求していていけばいいといいうことです。
「らしさ」とは会社の個性・色を明確にすることです。
これを追求することで、同じ価値観を持つオーナー様やファンの方は「すごく好き」「これが求めていたもの」になり、共感・感動してもらえる確率が高くなります。
つまり、STYLEを明確にすればするほど、現時点での「お客様の層」が集まるようになるということです。
ここまで読んで頂いた時点で、ビックデータと同じように疑問に思うことはありましたでしょうか?
思って頂きたい所は、「現時点でのお客様の層」という部分です。
オーナー様の声を拾うことで、今のお客様の層には響きます。
しかし、現時点の層の大半は、理想としている像とは少し違っていると思いますし、これからターゲットとしていく層とは違っているはずです。
ペルソナを使っている会社もありますが、ペルソナは最後、実際の理想の人物との差異を埋める作業が入ります。その差異を埋めなければ、机上の空論となりそのターゲットにたどり着くことはありません。
ということは、答えは簡単で、「理想とするターゲットの声」を拾えばいいということです。
理想のターゲットの趣味思考・感性・行動パターンなどを知り、それを反映させることで今とは違うターゲット層を誘い込むことが重要です。
顧客の新のニーズを知ること、それは地元地域においての理想のターゲットの声を拾うということから始めてはいかがでしょうか?
武田純吾 Takeda Jungo 株式会社シンミドウ 営業戦略・ブランディングコンサルタント 大学卒業後、株式会社シンミドウに入社以来、住宅業界に特化し全国にて業績UPコンサルティングを手掛けてきた。実務派であり、経営者と理論だけを語るのではなく、経営者・現場スタッフと共に成長するSTYLE、企業風土にあった営業手法を創り上げ、成功事例を基に全てオーダーメイドで業務の提供をしている。また、「結婚式と同じ感動を」をテーマに感動の引渡しプロデュースにて約7割の施主様から感動の涙を頂いている。コンサルティング内容、引渡しプロデュースにて高い評価を得ている。
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