LIXIL(東京都千代田区)は8月27日、断熱性能を大幅に強化した窓の新製品としてアルミ樹脂複合窓「サーモスX」と樹脂窓「エルスターX」を発表した。
「サーモスX」は現行の「サーモスⅡ」の進化型として開発。アルミの利点である耐久・意匠・採光性と、樹脂窓の利点である断熱・防露性を融合した。これにより、ハイブリッド窓でありながら樹脂窓同等の断熱性能(熱貫流率1.05W/m2・K)を実現。フレームを極限まで細くしたことにより、ガラス面積を30%以上向上し、断熱性と採光性が上がった。
発売は2015年3月1日。
さらに高性能な窓として、世界トップクラス、国内最高の断熱性能(熱貫流率0.79W/m2・K)を実現した樹脂窓が「エルスターX」だ。こちらの発売は2015年1月1日。
新構造の樹脂フレームによりガラス面積を約10%拡大。フレームの内部に細かく仕切りをつくり中空層を増やすことで冷気の浸入を抑える「多層ホロー構造」を採用し、断熱性を強化した。
H11年省エネ基準に適合するアルミ複層窓と比べた場合の節約効果(試算)は、東京で3万560円、札幌で1万2280円、福岡で3万170円になるとする。
また、2製品の共通仕様として、柱掛かり寸法を従来の27ミリから36ミリに拡大して躯体への負担を軽減。今後発売するシリーズも36ミリに統一することで、納まりの変更を不要にする。
さらにトリプルガラスには、旭硝子との協力により業界初の「特殊薄板ガラス」を採用した。ガラス構造は「3ミリ-1.3ミリ-3ミリ=計7.3ミリ」で、従来よりも19%軽量化。Low-Eガラスと変わらない重さを実現した。
同社・藤森義明社長は「U値0.79W/m2・Kを実現できたということは、欧州や北米など世界中どこでも通用する技術だと考えていい。来年以降、この窓で世界にも出て行く。新しい窓の歴史をつくりたい」と決意を述べた。
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