自然エネルギー財団(東京都港区)によると、「宅用太陽光発電の発電単価は、2016年には家庭用電気料金よりも安くなる可能性がある」という。同財団が8月18日公表した報告書「固定価格買取制度2年の成果と自然エネルギー政策の課題」で示した。
報告書では、固定価格買取制度について検証。自然エネルギーの割合は、制度導入前は2001年から10年間で、0.7%から1.1%と0.4ポイントしか増えなかったが、2013年度には2.5%と急増。直近の2014年4-5月では4.2%と急速な増加が進んでいると指摘。太陽光発電の導入コストは3~4割低下しているとし、2014年4-6月期に設置された住宅用太陽光発電の発電単価は、平均で29.9 円/kWh(補助金込みで27.9円/kWh)になると推計。このままコストの低下が進めば、電気料金の高騰もあり、2016年には住宅用太陽光発電の発電単価が家庭用電気料金よりも安くなる可能性が出てきたと分析している。
一方、課題としては、情報公開の不十分さを挙げた。例えば、太陽光発電は価格低下が急速で、情報公開の内容を改善し、頻度を高めていく必要があるなどとした。
今後の方向性としては、2020年に13.5%を上回るという「エネルギー基本計画」の目標を過少とし、高い導入目標を設定すべきとした。
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