オートデスク(東京都中央区)は、2015年に竣工90周年を迎える山口県下関市の「旧下関電信局電話分室」について、最新IT技術を使って3Dモデル化するプロジェクトに取り組んでいる。
旧下関電信局電話分室(現「田中絹代ぶんか館」)の竣工は大正13(1924)年。大正時代特有の設計・装飾が数多く見られ、当時の時代背景・文化を知る貴重な建築だという。
これを近代建築資料として後世に残すため、NTTファシリティーズ(東京都港区)の監修のもと、オートデスクおよびトプコン(東京都板橋区)は建物全体の3Dモデル化に協力して取り組む。
具体的には、約50カ所をスキャンし、点群データを利用して建物のモデルに結合。属性情報を付けてBIM化するとともに、写真のようなリアルなCGを作成し、来年2月にも周辺の地形データと建物の外観を組み合わせて大正時代の街並みをバーチャルに再現して公開する予定。
こうした3Dモデル化により、歴史的な建物を安全・効率的に運用・維持管理する方法などを具体的に検証し、建物価値の維持を支援する。
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