日本建築学会は4月6日、会長談話を発表、東日本大震災における建築学会の行動計画(案)を紹介したほか、6項目の提案・提言を行った。
行動計画については、
被災者の生活再建と安定のために尽くす
災害事実を記録し、それを情報公開する
災害記録を学術的に分析し、公表する
学術、技術、芸術を総合する学会としての提言、支援を行う
を原則として掲げた。
そのうえで、
1 学術調査を行い、最終的に報告書として刊行する
2 短期の生活再建案の策定・復興計画の策定に、中立の立場から支援する
3 災害の防止・軽減に関する研究・技術開発を推進、提言を行う
4 被災した歴史的建造物等の保全・修復・再生に関する研究を推進する
5 電力需給逼迫を克服する室内環境、建築環境設備、エネルギー消費、
ライフスタイルに関する研究を推進する
6 関連学協会、自治体・政府関係機関、NPO・市民組織等との連携を進め、
復旧・復興に貢献する
という行動計画を提示した。
これらを進めるために、「東日本大震災調査復興支援本部」を立ち上げ、部会・委員会方式で運営していくこととした。
また、現時点での復旧復興支援のための提案・提言として以下の6点を提言した。
1 地域や集落のまとまりは被災地の復興まちづくりの重要な基礎
2 仮設住宅のみではなく安心して生活できる仮設市街地の建設が重要
3 被災自治体への専門的人材の支援が必要
4 広域協働復興組織の立ち上げが重要
5 土地の所有権と利用権について応急的に、抜本的な制度改革が必要
6 被災市街地の復興のみならず広域復興・国土復興のグランドデザインが必要
会長談話の全文は以下でダウンロードできる。
http://www.aij.or.jp/jpn/databox/2011/20110407-1.pdf
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