全国中小建築工事業団体連合会(全建連、東京都中央区)は7月15日、記者発表会を行い、中小工務店向けの新たな総合支援ネットワーク「ZENN(ぜん)プロジェクト」の加盟募集を7月28日より行うことを発表した。
スピード感のある見積もりの作成、施主がいくつかの質問に答えるだけで平面・立体両図が作成できるシステムなどの仕掛けを用意。不必要な打ち合わせ時間の短縮でコストカットを図る。工務店の経営体質の改善に向け営業や販促面での支援を強化する。
あわせて長期優良住宅などに取り組むための標準プランとして「全建連住宅 ZENN」を提供する。仕様面では、地域工務店らしさを表すため、国産材の利用、地域木材の利用を必須とした。身近な自然素材使用によるつながり、簡素だから頑丈、シンプルから生まれる可能性、という3つの特徴を備えている。若年世帯でも手が届く価格帯を実現できるという。
全建連専務の川井正仁さんは、「全国の地域工務店が一棟でも多く受注していくため、昨年10月にワーキンググループを設立した。地域木造として提供してきた『ちきゅう住宅』はスタートして20年、当時はハウスメーカーとも充分に戦えるものだったと自負しているが、リニューアルする必要が出てきたのは否めない。長期優良住宅対応は当然として、住宅性能表示制度、低炭素住宅にも地域工務店で対応できるよう、総合的にサポートする。それも全建連らしい、もっと身近で、それぞれの身の丈にあった形での支援となる。多くの工務店に参加してもらい、繰り返すが一棟でも多くにつなげられるよう、業界の活性化を図りたい」と話した。
対象は全国の工務店で、来年の6月までに100社、3年後には1000社の参加を目標としている。入会金20万円、年会費は12万円(税別)。詳細は全建連「ZENN」プロジェクト事務局(03―5643―1065)。
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