花坂ハウス工業(宮城県東松島市)は震災復興企画住宅として、「1日500円から建てられる注文住宅」をコンセプトにした「1day1coin house(ワンデイ・ワンコインハウス)」を7月19日に発売する。建物本体価格は税別600万円〜。
東日本大震災から3年を経て、住宅取得のニーズは高まっているものの資材高騰や職人不足のあおりを受けて自己再建を断念する被災者が多いという。また、同社がある東松島市では人口流出が進み、定住者が減少。こうした状況を受けて、1日あたりの支出がランチ代程度からでも家が持てる(1日500円で35年間)ことをアピールできれば、地元での自己再建を後押しできると考え今回の発売に至ったという。
住宅は、2人+α暮らしの2階建て・61.27m2。「表面的な装備類は将来的にも変更可能」であることからごくシンプルな仕様とし、災害公営住宅が求める耐震性能をクリア。断熱性能は、将来手を入れてグレードアップできるようにした。また、子どもが成長した際に子ども部屋、主寝室を区切ることを想定し、2階の間仕切りは省略した。
施工については、これまで各専門工事を分離発注していたが、社内で施工できる体制をつくることでコストダウンを実現。この体制をもとに施工可能な棟数を算出し、最大4棟/月までなら対応できるとする。
市内で建築する場合は、被災者生活再建支援制度などを利用することで500万円の支援金が受けられる。これを利用することで「本体600万円+消費税+付帯工事300万円」の場合、自己負担額は448万円になる。
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