一般社団法人 住宅生産団体連合会(東京都千代田区、樋口武男会長) はこのほど、低層住宅建築工事における2013年分の労働災害(=労災)発生状況の集計結果をまとめ、公表した。
1993年に開始したこの調査は、住団連の工事CS・安全委員会および工事CS・労務安全管理分科会が実施しているもの。今回は6団体の会員企業を対象にアンケートを行い、598社が回答。回答企業の年間完工棟数は、新築が17万4693棟、増改築・リフォームが37万441棟。
それによると労災(休業4日以上、一人親方や事業主災害等を含む)の発生件数は492件(前年446件)で、新築は433件(同378件)と顕著に増えた。1000棟あたりの発生件数でみると0.87件(同0.83件)だった。
作業分類別の発生状況では、「建方」28.7%(同31.8%)、「内部造作」16.7%(同17.9%)が多かったものの前年に比べると減少。一方で「内装工事」は前年の3.1%から8.1%へと大幅に増加した。
原因・型別では、「墜転落」49.2%がもっとも多く、そのなかでも「足場」からが24.8%、「脚立」からが15.7%、「開口部」からが12.0%だった。
年齢別にみると、40代・50代・60代それぞれの労災発生割合が20%を超え、増加。全体の63%を40代以上が占め、今後も作業者の高年齢化が予測されるため、教育訓練や健康把握、高所作業への人員配慮などを行う必要があるとした。
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