全国木造住宅機械プレカット協会は11日、都内で社員総会を開いた。同協会の櫻井秀弥会長は、今年度の事業方針について、「一般住宅だけでなく、今後需要増が予想される中大規模木造建築物建設への事業展開を積極的に行い、新たな価値創造をはかることが重要になる」と述べた。
最近のプレカット加工業の業態は、工務店などとの相互連携がより緊密になっているという。プレカット加工図作成過程での構造計画への関与や、木造建築物に関する各種申請書類の作成などへ活用も可能となっていることから、住宅を越えた新たな展開が期待できるとした。
昨年度に引き続き、特に木材利用ポイント事業において会員工場が役目を果たせるよう対応を推進していく。木材利用ポイント事業では、プレカット工場が合法木材供給事業者として認定を受けていることが対象地域材供給事業者としての条件の1つになっており、同協会では認定実施とともにその周知と体制整備を進めたという。2013年度は新たに6事業者12工場を認定し、2014年3月末時点の認定事業者数は19事業者36工場。
またCADオペレーターの育成支援など、技術的な面での会員への支援を強化することで、一層注目される木造建築物に対する安心・安全の提供に努めていくとした。
昨年度については、住宅着工が堅調であったことから、一時工場の稼働率は高水準であったとするものの、加工用資材の価格上昇などの要因のため本格的な業績の回復には結びついていないという。消費税増税に伴う着工数の減少などが予想されることから、気の抜けない状況は継続するとした。
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