一般財団法人・住宅都市工学研究所(三澤千代治理事長)は6月21日、東京の住宅金融支援機構すまい・るホールで「住宅クラウドセミナー」を開催。200人超が参加した。
インターネットの普及進化によって、住宅分野でも「クラウド」(ソフト・アプリケーションを所有・インストールするのではなく、使用料を払いネット上で利用するしくみ)の活用が実用段階にはいってきたことから、ネット活用の実践事例と最新のクラウドサービスを紹介することを目的としたもの。
まず、同研究所の三澤千代治理事長が「住宅業界の情報処理コストの現状と情報イノベーション」と題し、ミサワホーム創業者としての経験を踏まえ、住宅業界の今後のイメージやクラウドの可能性を解説した。
次にネット活用の実践者として、昭和建設(愛媛県八幡浜市)の氏間貴則取締役が、「ホームページとブログで大幅な集客コストダウンが実現〜年商3億円、集客コスト200万円の工務店の紹介〜」と題して講演。ブログとホームページを活用した、オンリーワン戦略―ひと・もの・理念のブランド化について紹介した。
最後に同研究所のICT研究部長で「住宅クラウドコンソーシアム設立準備室」室長の北上義一氏が「工務店情報化コストを削減、生産性を高める住宅クラウドの展望」と題し、実際に立ちあがったクラウドサービスの実例をまじえ、住宅クラウドの可能性を解説した。
クラウドのポイントについては「廉価」「連携」「最新技術」と指摘。特に「廉価」については様々なアプリケーションが従来型ソフト利用の3分1程度の料金で活用できるようになるとした。
同セミナーは全国縦断で行われる。詳細は同研究所のホームページで公開。また、7月1日に、住宅クラウドを推進する「住宅クラウドコンソーシアム」が設立されることも発表された。
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