2020年までに新築住宅に省エネルギー基準への適合が義務化されることを十分に理解していない中小工務店・大工技能者が約40%いることが、国土交通省が実施した調査で明らかになった。国土交通省が5月26日、調査結果を発表した。
報告書によると、省エネ基準義務化を詳しく知っていると回答した事業者は12%しかおらず、概要まで知っていると回答した事業者を合わせても6割にとどまった。省エネルギー基準を満たす住宅を施工した実績があると回答したのは約45%だった。長期優良住宅の認定取得実績ありと回答した事業者は4社に1社だった。住宅の省エネルギー基準適合義務化や長期優良住宅などへの取り組み状況は、雇用社員数が多いほど積極的に取り組んでいる傾向があった。雇用社員数規模との顕著な相関関係が見られたという。
調査対象は、全国建設労働組合総連合、全国中小建築工事業団体連合会、JBN、日本木造優良住宅協会の4団体に加盟する事業者。調査期間は1月10日~3月7日。約4万5000業者に配布した。回収数は2794事業者。回答者の平均雇用社員数は4.4人、平均年間新築受注戸数は5.3戸と、比較的小規模な事業者からの回答が多かった。
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