太陽工業(東京都世田谷区)はこのほど、テント構造施設向けの「防汚機能付き膜材」に新機能を付加した3種類の膜材を開発した。いずれも、光触媒により汚れを化学的に分解・除去する防汚性能はそのままに、空気浄化、抗ウイルスといった機能を強化している。
今回開発したのは、次の3つ。
(1)防汚+空気浄化機能の「ピュリファイシリーズ」(屋外用)
(2)防汚+抗菌・抗ウイルス機能の「ヒカリプロテクスタイル」(屋内用)
(3)防汚+防藻機能の「防汚膜シリーズ」
(1)の「ピュリファイシリーズ」は、車の多いところやNOx・PM2.5などの汚染物質の影響がある場所で空気清浄性能を発揮する膜材。スポーツ施設やレジャー・アミューズメント施設、交通施設、商業施設などに適する。
(2)の「ヒカリプロテクスタイル」は、空港や駅ビル、教育施設のインフルエンザやウイルス対策に使える膜材。室内照明(蛍光灯)でも効果を発揮する可視光応答型光触媒を利用しており、幅広い抗菌・抗ウイルス機能が期待されているという。
(3)の「防汚膜シリーズ」は公園や工場などに対応するもの。
年内に量産体制を整え、2015年1月の本格発売を予定している。
酸化チタン光触媒微粒子とフッ素系膜材を一体化させた同社の防汚機能付き膜材は多くのテント構造施設で採用され、国内外で高く評価されているという。今年6月にブラジルで開催されるサッカーの祭典「2014FIFAワールドカップ」においても3スタジアムのうち2カ所で同社の膜材が使われている。
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