積水化学工業(大阪市北)は、電気自動車の蓄電池と太陽光発電システム、商用電力を連係作動させるEVパワーコンディショナーを開発した。まず、同システムを搭載した木質系住宅商品「グランツーユーV to Heim(ヴイ・トゥ・ハイム)」を5月1日から発売する。こうした連係システムの搭載は業界初という。
今回のシステムは、電気自動車と太陽光発電、商用電力を使い分け、エネルギー利用を最適化するもの。電気自動車と常に接続しておくことで、シームレスな(継ぎ目のない)最適化運転が可能になるという。
これまで電気自動車との連結は、商用電力との連結を一時遮断しなければならないなどの制約があった。新しいシステムでは、こうした遮断がなく、停電時にも太陽光発電の電力を電気自動車に充電して使うことができる。
対応する電気自動車は三菱自動車のアイミーヴ、日産リーフの2車種。最大6000Wという高出力の電力が利用できるため、IHクッキングヒーターやエアコン、エコキュートなども利用できる。
新開発のEVパワーコンディショナーは、太陽光パネル約5kW、HEMSをあわせた3点セットで、国の補助金や同社が実施するモニター制度を利用することで、実質負担236万円で導入できる。
グランツーユー以外の商品も順次対応していく予定。また他の電気自動車への対応も進めていく。
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