ネクスト(東京都港区)は住まい探し専用アプリ「HOME’S」において、iPhoneの近距離無線通信「iBeacon(アイビーコン)」を使った来店検知システムの試験提供を始めた。不動産業界におけるO2O(オンライン・ツー・オフライン)マーケティングの実験を行うのがねらいで、首都圏にある3つの協力店舗で実施する。
iBeaconはブルートゥースを利用した近距離無線通信技術のひとつで、iOS7から標準搭載された。無線が届く範囲に入ったiPhone向けに情報を送信できることからO2Oマーケティングへの実用化が期待されており、すでに小売店や飲食店などでは店舗に近づいたユーザー向けに商品情報やクーポンを配信するといった使い方が始まっている。
今回開発した来店検知システムでは、アプリックス(東京都新宿区)のBeaconを不動産会社の店頭に設置。「HOME’S」アプリのユーザーが来店した際に行動を記録し、訪問後にプッシュ通知でアンケートを送り、接客の感想などを回答してもらう。ユーザーの率直な意見を吸い上げることで、店舗運営の改善にもつながる。
半年間の実験をもとに、iBeaconの活用方法を検討。今後は賃貸だけでなく、中古流通や分譲への導入実験も順次行うとする。
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