国土交通省は3月20日、個人住宅の賃貸流通や空き家の管理に関するガイドラインを公表した。「借主負担DIYの賃貸借」と「適切な空き家管理」の指針としてまとめた。「賃貸借ガイドライン」では、貸主が修繕を行わず現状のまま賃貸し、借主が自費で修繕やDIYを行う借主負担型の賃貸借契約の指針も示した。「管理ガイドライン」では、管理業者を選ぶ際の留意事項、実際に所有者が管理サービスを選択する際の確認事項などの指針を新たに策定した。
借主負担型の賃貸借契約は、貸主の管理負担を軽減することで、個人所有のストック住宅を賃貸住宅として活用していくことを促進していくのが狙い。借主側でも自分の好みを取り入れたいというニーズがあるが、これまでは業界でルールがなく、普及が進んでいない。
今回のガイドラインでは、契約の類型ごとに賃料設定、DIY、造作の取り扱いの考え方を示し、借主負担のDIY型では賃料を相場より安く設定するなどの指針を示した。
このほかにも、自治体や事業者向けに、空き家物件の掘り起こしや定住相談など具体的な支援策の提示や先進的な地域の取り組み事例なども紹介している。
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