一般社団法人パッシブデザイン協議会は、「アーキテクトビルダーのためのパッシブデザイン視察セミナー」を14日愛知県名古屋市で開催。全国から約140人が参加した。共催は新建新聞社。
阿部建設(愛知県名古屋市)では、長期優良住宅・低炭素認定住宅・制震金物を標準仕様に、建築家・伊礼智氏との協働により、建築本体価格で3000万円を超える高級住宅市場を取り込めるアーキテクトビルダーとして新たな商品体系の再構築をはかる「imaプロジェクト」に取り組んでいる。
当日は、伊礼氏設計による同社最新のモデルハウス「大蔵町の家」を視察したあと、代表の阿部一雄社長によりプロジェクト発足の経緯や進捗状況、同社がめざす都市型工務店の戦略について、社内資料なども公開しながら解説した。
また伊礼智氏、パッシブデザイン協議会代表理事の野池政宏氏、弊社社長・三浦祐成が講演した。伊礼氏は「大蔵町の家」について設計のポイントを紹介。また「目に見えない空気と熱をデザインする」として、太陽熱集熱パネルの効果を最大限に引き出し温熱快適性と空間デザインを両立する手法を事例を交えて解説した。
野池氏はパッシブデザインに取り組むポイントとして、建築研究所が公開する一次エネルギー消費量算定プログラムや、Google社が無償配布するSketchUpなど日照・日影シミュレーションといったソフトを活用した設計の必要性を改めて強調したほか、身の回りの自然エネルギーを建築的に生かす具体的なアイデアも紹介した。
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