省エネ技術の活用や導入に関する企業らの展示会「ENEX2014」が東京ビッグサイトで1月29日から31日まで開催され、エネルギーマネジメントや環境に考慮した5大学によるモデル住居の優秀賞発表式が最終日に行われた。
隈研吾東京大学教授ら審査員による審査の結果、最優秀賞は東京大学による「都市型集合住宅 CITY ECOX」が受賞。全体的な完成度の高さに加え、居住者のライフスタイルに柔軟に対応できる集合住宅というコンセプトが明確な点などが評価された。代表の前真之教授は、「エネルギーの課題に配慮しても、かっこいい建築ができるという思いがあった」と話した。
ほか4校は優秀賞を受賞。慶応大学の「慶応型共進化住宅」は、住まい手と共に住まいも成長していくという理念が高く評価された。千葉大学の「ルネ・ハウス」は、コンセプト設定や設計まで、他の大学以上に学生の自主性に任せる姿勢が高評価。芝浦工業大学の「母の家2030」は、屋根が母をイメージさせるという着眼点から生まれた呼吸する屋根という発想が、アジアの気候にマッチするデザインであると評されていた。早稲田大学の「Nobi-Nobi House 重ね着するすまい」は、5大学中最も現実的な視点に立っており、今すぐ実用化できる設計になっていると評価された。
モデル住居はビッグサイト会場から徒歩で10分ほど離れた駐車場に設営。来場者が実際に体験できるようになっており、2030年に最も住みたい家として「ピープルズチョイスアワード」と題した一般投票も行われ、芝浦工業大学の「母の家2030」が選ばれた。
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