積水化学工業 住宅カンパニー(大阪府大阪市)と同社の調査研究機関である住環境研究所(東京都千代田区)はこのほど、蓄電池の利用状況や満足度を把握するねらいで「家庭用蓄電池利用実態アンケート調査」を実施した。
調査は、大容量太陽光発電システム、コンサル型HEMS、定置型大容量リチウムイオン蓄電池(5.53または7.2kWh)の3点セットを搭載した住宅「進・スマートハイム」の入居者(2012年9月〜2013年3月に引渡し)を対象に郵送でアンケートを行った。有効回答数は115件。
それによると、蓄電池に対する満足度は87%(「非常に満足」44%、「まあ満足」43%)にのぼった。満足の理由は、「月々の光熱費が削減できる」86%、「非常時の電源確保ができる」71%、「3点をセットで採用できる」58%が上位にきた。
とくに女性の満足度が高く、「非常に満足」と回答した割合は男性(40%)よりも女性(53%)が上回った。これは、一般的に女性が家計管理や家事を担うことが多いため、光熱費や非常時での高い満足度につながっていることが推察できるとした。
また調査では、ライフスタイルや家族構成により蓄電池の使い方(放電量)に違いがあり、次の3点のようなことがわかったとした。
(1)放電量が多い世帯は家族人数・消費電力量が多い傾向にあり、大容量の蓄電池が有効。
(2)放電量が普通の世帯は「月々の光熱費削減」への満足がやや低い傾向にあり、最適な使い方のアドバイスが必要。
(3)放電量が少ない世帯は蓄電量が余りやすく、放電開始時間を早めるなど蓄電池の稼働率を高める提案が必要。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。