不動産売買仲介のリビングライフ(東京都世田谷区)は5月18・19日、明治大学大学院・建築計画研究室(園田研究室・萌大空間スタイリングワークショップ、以下:萌大)とコラボし、ダンボール家具を設置した中古マンション見学会を品川区で開催した。
通常、新築分譲マンションや大規模リノベーションマンションの営業活動では、モデルルームに家具やインテリア小物をレイアウトし実際の生活をイメージさせる手法がとられる。
ただし、売り主が個人の中古マンション場合、新築と同じようなモデルルームの運営が難しいという課題があった。家具の購入・レンタルにかかるコスト、運営・設営・管理にかかる負担が大きいためだ。
一方、萌大では、賃貸マンションの空き物件にダンボールで製作した家具の実大模型を配置して入居後の部屋の使い方を提案し、成約に結びつける取り組みを実践してきた。早期に借り主が見つかるなど、空き室対策として効果があがっているという。
この取り組みを知った同社は、安くて持ち運びがしやすく、組み立て式のため保管場所に困らず、軽いため物件が傷つくおそれがなく、搬入・搬出の手間がかからないダンボール家具を中古マンション販売にも活かせそうだと萌大とのコラボ企画を思いついたという。
5月18・19日に開催した見学会には、土曜日に3組、日曜日に5組が来場。来場者の反応はよく、「面白い試み」「実際の生活のイメージがわく」「1分の1スケールだから、部屋の広さ、スケール感がつかめる」といった声が聞かれたとする。
同社は今後、空間のイメージを手軽につかんでもらうサービスとして、買主にはもちろん、売り主にも売却を促進する手法としてダンボール家具を提案していく考え。まずは、同社に売却依頼のあった中古住宅の個人の売り主に対して設置を呼びかけ、成果があがれば新築住宅での採用も視野に入れるとする。
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