断熱材などを製造するニチアスが準耐火性能試験などで不正を行っていたことが明らかになった。
同社は、繊維混入ケイ酸カルシウム板を用いた軒裏の準耐火性能試験や間仕切り壁の耐火性能試験で試験結果が有利になるよう、規定よりも含水率の高い繊維混入ケイ酸カルシウム板を用いた不正な試験体を使用。試験に合格し、大臣認定を受けていた。
ニチアスによると、不正に認定を受けた構造方法は20件で、そのうち16件が自社試験で耐火性能を満たしていなかった。残りの4件については、性能を満たすことが確認されているが、改めて性能評価機関での試験を行う。
国土交通省は、性能を満たしていない16件の構造方法について、10月30日付けで認定を取り消した。
住宅用で認定が取り消された製品は、準耐火45分、60分の住宅用軒裏天井材「防火のき天」。出荷実績は約4万棟。
また、準耐火30分の住宅用軒裏天井材「防火のき天」は性能を満たしているが改めて試験を実施する。出荷実績は約6万棟。
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