奈良のママが仕事をつくる会(通称:ナラマーシカ、奈良県奈良市)と、オーダーメードのステンレスキッチンメーカー・京都サッス(京都府木津川市)は、女性の意見を反映したオールステンレスキッチン「Sai*eN(さいえん)」を共同開発した。
夫婦ふたりの暮らしから子どもが生まれ成長していく過程でキッチンの使い方も変わる。「Sai*eN」は、こうした家族の変化に対応できるよう、子ども用の踏み台を収納する場所を設置。シンク下の一部をフリースペースとし、さまざまなサイズのゴミ箱が置けるようにした。
また、キッチンに立つ人が女性に偏ることなく、男性や子どもが気軽に調理に参加できるよう、よく使うキッチンツールや調味料を見えるところに置くための専用キャビネットをワークトップに設けた。
セット価格169万7000円(ビルトインガスコンロ・食洗機・混合水栓2本込み、税別)。別売の専用キャビネットは3万5800円(税込)。
「ナラマーシカ」は、専業主婦率第1位と言われる奈良において、子育て中でも働きたいママたちが仕事を創出しようと活動する女性グループ。建築士、栄養士、ウェブデザイナー、営業などさまざまな資格やキャリアをもつ35人が在籍する。
2011年2月の異業種交流会でキッチンメーカーの京都サッスと出会い、その後フェイスブックを通じて交流するなかで女性の理想のキッチンを一緒に開発するアイデアがもち上がったという。12年5〜12月にかけてキッチンに関する悩み・希望を出し合い商品化、今年4月14日の完成披露会にこぎつけた。
ナラマーシカでは、「アイデアを実現できたのは職人技のおかげ。さらに、3人の子どものママでもある京都サッス専務がミーティングには欠かさず参加して、技術面での意見を出してくれたことで、最後まで双方の行き違いなく開発が進められた」と話す。
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