ネクスト(東京都港区)は3月28日、中古住宅売買活性化のカギをにぎる「建物検査(インスペクション)」や「既存住宅売買瑕疵保険」に対する認知・理解に関する調査結果を発表した。調査対象は、3年以内に中古住宅を購入した1000人(=購入者)、現在中古住宅購入を検討中の1000人(=予定者)の計2000人。調査時期は2月27日〜28日。
それによると、購入者の建物検査の認知率は20.9%だった。ただし、実際に建物検査を実施した、または検査済み物件を購入したのは10.2%に留まった。既存住宅売買瑕疵保険の認知率は20%で、実際に保険契約をしたのは6.2%だった。
建物検査を検討したが実施しなかった87人にその理由を聞くと、「購入した物件に特に不安や診断の必要性を感じなかった」42.5%、「購入を急いでいたため診断実施の余裕がなかった」31%、「具体的な依頼先・相談先が分からなかった、見つからなかった」19.5%が上位に来た。
一方、予定者の建物検査の認知率は26%、既存住宅売買瑕疵保険の認知率は25%と、購入者を上回る結果に。少しずつではあるが、こうした制度が浸透しつつあることが分かった。予定者の49.2%は「建物検査を実施したいと思う」とし、その理由としては「中古物件に対する見えない不安を解消したい」58.2%がトップだった。
建物検査の望ましい方法を聞いた。購入者の51.2%、予定者の44.8%は「あらかじめ建物検査済みの物件が市場に出回っている状態」と回答。「契約前に買主の希望に応じた内容の建物検査を実施できる(買主負担)」という答えを選んだ人が、購入者では12.5%だったのに対し、予定者では29.3%にのぼった。
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