東京カンテイ(東京都品川区)は4月9日、3月の主要都市における中古木造一戸建ての供給動向を発表した。
首都圏の中古一戸建ての平均価格は、前月比1.1%減の4030万円と2カ月連続下落したが、4000万円台を維持。前年同月比は2ケタ増と高い水準を示している。東京都は6499万円(1.9%増)と反転上昇。前年同月比は築年数が1.8年若返っていることもあり、17.6%増と大きくプラスとなった。
神奈川県は4236万円(4.0%減)と2カ月連続で下落。千葉県は2895万円(0.4%減)と下落に転じた。埼玉県は2941万円(2.0%増)と反転上昇した。首都圏全体では、築年数がわずかに若返ったものの連続下落となったが、前年同月比は全都県でプラスが続く。
都市別では、東京23区が1億719万円(3.9%減)と連続下落。高価格帯エリアでの下落が影響した。前年同月比はプラスに転じたが、価格は平均築年が同程度の1月を下回っている。都下はわずかに築古化したものの、4447万円(10.3%増)と大きく上昇に転じた。
横浜市(4.2%減)、川崎市(5.1%減)はいずれも2カ月連続で下落。川崎市は、平均築年が同じ前年10月の価格も下回った。千葉市(6.8%減)は3カ月連続で下落。さいたま市(26.8%増)は上昇率がさらに拡大している。
近畿は反転上昇、中部は下落に転じる
近畿圏は、前月比0.9%増の2963万円と反転上昇。大阪府は3286万円(2.9%増)と上昇に転じた。築年数は1年以上若返ったが、1月の価格には届かなかった。兵庫県は2922万円(1.7%減)と4カ月ぶりに下落。京都府は3547万円(0.2%増)とわずかに反転上昇した。
都市別では、大阪市が4748万円(18.0%減)と大きく下落に転じ、前年同月比もマイナス。1・2月で大幅に進んだ築年数の若返りがみられるものの、価格は下落した。神戸市(14.5%減)は4カ月ぶりに下落し、京都市(2.2%減)は連続下落となった。
中部圏は、前月比1.5%減の2636万円と反転下落。愛知県も3164万円(0.3%減)と下落に転じたが、平均土地面積は5%以上拡大した。前年同月比はいずれも8%台のプラスとなっている。名古屋市は4222万円(6.7%増)と連続上昇し、前年同月比も大きく上昇に転じた。
宮城県は、前月比2.6%増の2743万円と反転上昇。前年同月比では築古化が進んだもののプラスを維持している。仙台市は3030万円(7.2%減)と連続下落し、築古化が2年以上進んだ。
福岡県は、前月比6.8%減の2440万円と反転下落。福岡市も3834万円(3.9%減)と下落が続き、いずれも2年以上築古化した。
調査対象は、敷地面積100㎡~300㎡の木造住宅で、最寄り駅からの所要時間が徒歩30分以内かバス20分以内の物件。
■関連記事
2月中古一戸建て、首都圏・近畿4カ月ぶり下落
2004年下期の首都圏中古戸建て、3期連続下落
2024年中古マンション、首都圏は上昇傾向に一服感 東京都のみ上昇
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。