国土交通省は4月1日、2025年度第1回「優良木造建築物等整備推進事業」の公募を開始した。公募期間は4月30日まで。
「優良木造建築物等整備推進事業」は、炭素貯蔵効果が期待できる中大規模木造建築物の普及に資するプロジェクトや、木造化に係る先導的な設計・施工技術が導入されるプロジェクトに対して支援を行うもの。「普通枠」と「先導枠」の2枠で募集を行う。
「普及枠」の応募要件は、▽主要構造部に木材を一定以上使用すること▽共同住宅・事務所は階数4以上、非住宅は階数3以上、または延べ面積3000㎡以上であること▽ZEH・ZEB水準に適合すること▽再造林または再利用に資する取組を行うこと―など。補助率は、「調査設計費」が木造化費用の2分の1以内、「建設工事費」が木造化の掛増し費用の3分の1以内、または建設工事費の7%以内。補助上限額は2億円。
「先導枠」では、防火・構造などで先導性を有すること、さらに「普及枠」と同様の要件を満たす必要がある。補助率は、「調査設計費」が木造化費用の2分の1以内、「建設工事費」が木造化の掛増し費用の2分の1以内、または建設工事費の10%以内。補助上限額は3億円。

募集枠別の補助率・上限額
24年度は17事業を採択
2024年度は「KiGi AKIHABARA(キギ・アキハバラ)」(サンケイビル)、「(仮称)東京海上ビルディング計画」(東京海上日動火災保険)、「(仮称)洗足池プロジェクト」(東京建物・三井ホーム)など17事業を採択。「洗足池プロジェクト」では、三井ホームの木造技術ブランド「MOCX(モクス)」を採用し、主要構造部だけでなく、共用部の仕上材にも天然木材を使用している。

(仮称)洗足池プロジェクト 完成予想CG
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