宮城県仙台市で被災した会沢健二さん(NPO新木造住宅技術研究協議会・事務局長)は、3月11日の地震発生から停電になり自宅の温水パネル暖房機が使えなくなったことをきっかけに、無暖房状態で生活を始め、自宅の室内温度データを協議会ホームページで報告した。
会沢さんの自宅は木造2階建て・延床面積約104平米、熱損失係数(Q値)は1・47と、同地が該当するⅢ地域の次世代省エネ基準(Q値=2・4)を大幅に下回る高断熱住宅。
震災後11日から22日までの12日間、毎朝明方には氷点下になるほどの寒さだったが、建物内は昼間の日射取得熱で温められた室温を長時間持続できたことで、無暖房状態でも室温はおおむね15℃~16℃で、最低でも12℃近くを推移。室内では厚めのセーターに下ズボン、スリッパ履きなど着衣類の工夫により無暖房で過ごせたという。
会沢さんは「外気が氷点下になるこの時期に暖房が使えないのは致命的なことで、灯油をどうやって確保するかに悩まされている。こんな状況で改めて高断熱住宅の性能を実感した」と話している。
会沢さんの報告はこちらから。
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