国土交通省は4月2日から、2025年度の「スマートウェルネス住宅等推進事業」(4事業)の募集を開始した。同事業は、高齢者・障害者・子育て世帯など、さまざまな世帯が安心して健康に暮らすことができる住宅事業に支援を行うもの。
「人生100年時代を支える住まい事業」では、ライフステージに応じて変化する居住ニーズに対応したモデル的事業を募集。課題設定型、事業者提案型、事業育成型、子育て住宅型、子育て公営住宅型―の5テーマで募集を行う。補助率は建設工事費(建設・取得)が10分の1、改修工事費が3分の2、技術の検証費が3分の2など。

「人生100年時代」事業の補助内容
ZEH水準で増額も
「セーフティネット住宅改修事業」では、民間賃貸住宅や空き家などの既存住宅を住宅確保要配慮者専用の住宅に改修する事業を募集。バリアフリー改修、耐震改修工事、間取り変更、子育て世帯対応改修工事、交流スペースを設置する工事、省エネルギー改修工事などが対象となっている。補助率は3分の1で、上限は1戸あたり50万円。
「サービス付き高齢者向け住宅整備事業」では、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を整備する民間事業者を募集。バリアフリー構造(廊下幅、段差解消、手すり設置)などの要件を満たすことが要件となる。補助率は新築が10分の1、改修が3分の1などとなっている。ZEH相当水準の整備を実施する場合は増額される。

サ高住整備事業の補助内容
「子育て支援型共同住宅推進事業」は、転落などの事故防止や防犯対策など、子どもの安全・安心、居住者の交流に配慮した共同住宅の新築・改修の整備費用を支援するもの。設備は手すりや補助錠の設置、防犯性の高い窓や玄関ドア、宅配ボックスの設置などが対象。施設はキッズルーム・集会室などの多目的室、プレイロット(遊具・水遊び場・砂場)が対象となっている。補助率は新築が10分の1、改修が3分の1。1戸あたりの上限額は設備が100万円、施設が500万円。

過去年度の申請事例(資料より抜粋)
■関連記事
国交省、「スマートウェルネス住宅推進事業」説明動画を配信
25年度国交省住宅局配分予算 住宅対策に1兆1245億円
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。