資源エネルギー庁の総合資源エネルギー調査会省エネルギー・新エネルギー分科会省エネルギー小委員会建築材料等判断基準ワーキンググループは3月31日、サッシ・ガラスの建材トップランナー制度の対象拡大について審議した結果を取りまとめた。対象を非木造の中高層共同住宅サッシにも拡大。あわせて、中高層共同住宅用サッシの目標基準値を2.97W/㎡Kと設定した。
これまでサッシ・ガラスのトップランナー制度では、木造が中心の戸建・低層共同住宅用サッシに対象を限定していた。しかし、以前から指摘されていた中高層共同住宅や中大規模建築物に対象を拡大する必要性や、第7次エネルギー基本計画の内容などを受け、審議を行ってきた。
同制度に追加される中高層共同住宅・中大規模建築物用のサッシは、アルミ・シングルガラス、アルミ・ペアガラス、アルミ樹脂複合、樹脂の4種とし、開閉形式での区分は行わない。また複層ガラスは、総板厚みが10㎜超、かつ両側のガラス厚が4㎜超の二層ガラスを対象とする。
目標基準値は、2023年度以降新築される住宅・建築物でZEH・ZEB水準の省エネ性を確保するとの目標をもとに「2030年度以降に新築される住宅・建築物に求められる省エネルギー性能」を考慮して算出した。目標年度は2030年度。今後、サッシ製造事業者による建築用途別の出荷データが整い次第、実績値に基づいて目標値を見直すとした。加えて、複層ガラスの目標基準値も検討を行っていく。
同庁は今回のとりまとめを基に告示の改正案を作成するとした。今年度上半期をめどにパブリックコメントを実施し、告示を改正する。
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