大成(名古屋市)は、CO2吸収量が一般的な木の約10倍とされる「早生桐(そうせいぎり)」を、2026年までに4ヘクタール、2400本の植林を目指す「早生桐プロジェクト」を、2022年5月に三重県いなべ市にて開始した。
2021年にSDGs宣言を掲げ、サステナビリティ経営へ本格移行した同社が、サーキュラーエコノミー実現を目指して取り組むもので、成木後は加工して家具に活用。資源を再生可能エネルギーとして循環させ、環境負荷軽減に貢献する。
現在は約675本が順調に成長し、一部は10m近くに達しているが、獣害や持続可能な育成モデルの確立が課題となっている。環境に配慮した植林方法を模索しながら、取り組みを続けているという。

早生桐苗プロジェクトのメンバー
2024年11月には、三井住友銀行(SMBC、東京都千代田区)と共同で育成作業を行った。三井住友銀行では、持続可能な社会の実現を目指す「シャカカチDAY(社会的価値創造の日)」を推進しており、同行の名古屋の拠点で大成のオフィス家具シリーズ「furniTure」を導入したのを機に、同プロジェクトに参加。当日は、三井住友銀行から10人、大成から7人の計17人が、肥料散布や枝打ちなどの作業を共同で実施した。
同社は、今後も同プロジェクトを推進し、バイオマス燃料など新たな活用方法を検討。より実効性のあるサーキュラーエコノミーの実現に取り組んでいくとしている。

肥料散布や枝打ちなどの作業を行った参加者たち
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