三協立山(富山県高岡市)は3月19日、セブン-イレブンの閉店・改装店舗から回収した同社製のアルミ棚を、原料の一部に使用して新たにアルミ棚を製造する「水平リサイクル」の運用を開始したと発表した。新たなリサイクルフローを構築し、循環型社会の実現を図る。また、国内の循環利用を進めることでアルミスクラップの国外流出防止にも貢献するという。
アルミはリサイクルしやすく、原料からアルミを作る場合と比較してCO2排出量を97%削減可能だが、複数のアルミ合金が混ざると選別が難しく、品質が低下するためダイキャストとして再利用してきた。
今回の取り組みでは、同社とセブン-イレブン・ジャパン(東京都千代田区)が連携。リサイクル会社に一括回収されていた設備機器からアルミ棚のみを回収することで、品質が確保できる良質なアルミスクラップの調達を可能にした。同社グループ内で溶解、加工したアルミ棚は、セブン-イレブン店舗にて利用される。今回は、新店舗に回収アルミを使用したウォークインアルミ棚を導入した。
同社では「循環アルミの使用促進」を進めており、約4000枚(約9トン)のアルミ棚を回収・リサイクルすることで、約90トンのCO2排出量削減を実現している。今後、他店舗への展開を進め、水平リサイクルを継続・拡大。また、店頭看板に使用しているアルミ材の水平リサイクルについても検討していく。

新店舗に導入したウォークインアルミ棚
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