Wさんは、丁寧なヒアリングと細やかなプランニングで定評のある、地場の工務店に設計担当として勤務している。ある顧客のとき、話はまとまっているはずなのになぜか契約にまで進まない。「どうもおかしい」といぶかしんでいたら、どうやら他社と両天秤にかけていたようで…。 【住宅ライター:渡辺圭彦】
プランが固まったのに顧客が音信不通に…
問題となった顧客も、初回面談から半年を過ぎたあたりで間取りが固まってきたという。「間取りの面では、もうこれ以上検討が必要な箇所もないし、内装のイメージや設備機器のグレードも決まったので、見積もりの金額も現実的なものになってきました。そこで”正式に契約して実施設計に入りましょう”と提案したのですが…」(Wさん)。
そこから顧客の様子がおかしくなった。「ちょっと親族にも相談するから待って」と言ったきり、ひと月が経過。さらに「住宅ローンの件で金融機関と相談している」ということでさらにひと月。年末年始を経て、3月まで音信不通になることも。
Wさんも不安になってきて上司にも相談したが、「そこまでプランが固まっているなら急かすことはない」と言われ、他の案件に集中していたという。
相見積もりが密かに進行。
辞退したら他社で建てられた
初回面談から1年以上が経過したある日、その顧客から連絡があった。「○万円、見積もりを下げることはできないか」というのだ。
「もしかして他社でそのような金額を言われましたか?」。Wさんが思わず問いかけると「実はそうだ」とのこと。「どうやらうちの提案したプランをもとに他社でも見積もりをとっていたようなんですよね…」。
その顧客はWさんとの契約をのらりくらりとかわしている間に・・・
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