菅沼悟朗氏は菅沼建築設計の代表だ。現在57歳で独立して17年目。当初は3人体制だったが、約10年前より創業メンバーの森山郁子氏と2人体制。
ここ数年は新築が年3〜4棟、リノベーションが年1〜2棟程度。売上は1億円前後。菅沼氏が仕事をする上で最も重視しているのが「自分でつくる実感」。
「実感」を得るには設計施工の双方に半分以上関わる必要がある。その価値観に最適化したのが現在の2人体制だ。
最少人数の体制だが、独自の分担方法で効率的な働き方を実現している。2人の基本的な仕事の技術をまとめた。
取材・文:大菅力
■2人の業務スキル | |
菅沼悟朗氏 | 森山郁子氏 |
住宅の設計と施工管理、大工職を経験。木構造をはじめ木工事全般に長けており、自宅をセルフビルドで建てた経験があるためDIYサポートにも長けている。一級建築士と1級建築施工管理技士、第二種電気工事士の資格をもっている | 住宅や店舗の設計、施工管理を経験。プランニングやインテリアデザインに長けている。一級建築士の資格をもっている |
2人体制における独自の分業方法
❶2人の分担だが、問い合わせメールへの対応は菅沼氏。土地持ちで家づくりの意思が明確な場合、2人で見込み客に会って話を聞く
❷プラン作成に際しては、2人で敷地調査を行い、意見交換。たたき台のプランは森山氏が手描きで作成する。
森山氏は内外のつながりや空間の広がりなど、建築的な提案にラク家事や子育て対応の要素を盛り込むのに長けている
❸森山氏のプランに菅沼氏が意見を加えて修正。もう1案作成する場合もある。
2案作成にはアイデア出しを含めて約1週間かかる
❹プランをWalkinhomeに入力。平面・立面図とCGを作成。
作業日数は敷地からだと1案目は・・・
この記事は『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー3月号(2025年2月280発行)脱まったり工務店』(P.30〜)をデジタル版に再編集したものです。続きは本紙でご覧いただけます。
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