日本政策金融公庫が2月17日公表した「中小企業の雇用・賃金に関する調査」結果(PDF)によると、2024年12月時点で正社員の給与水準が「上昇した(給与を引き上げた)」と答えた中小企業の割合は75.2%で、前年の68.0%から7.2ポイント増加した。
このうち建設業では、正社員の給料水準について73.3%が「上昇した」と回答。「所定内給与」では71.4%、「賞与」では34.7%、「賃金総額」では77.4%が「上昇した」と答えている。「給与を据え置いた」または「引き下げた」と答えた企業のうち27%は、「同業他社と比べてすでに十分な水準」であることを理由に挙げた。

正社員の給与水準(資料より引用)
同調査は、日本政策金融公庫の取引先である中小企業1万3823社を対象に、24年12月に実施したもの。有効回答数は4975社で、このうち建設業は1333社(10.2%)。
人手不足による機会逸失を懸念
正社員の雇用に関する調査では、建設業では73.7%が「不足」、22.7%が「適正」、3.6%が「過剰」と回答。業務別では運送業(不足:75.5%)に次いで不足感が高かった。全産業平均では正社員が「不足」と答えた企業は57.7%となっており、建設業ではより多くの企業が不足感を抱いていることが分かる。
人手不足の影響については、「売上機会を逸失」(41.7%)、「残業代、外注費などのコストが増加し利益が減少」(22.0%)、「納期の長期化、遅延の発生」(11.1%)との回答が多かった。建設業では「売上機会を逸失」と答えた企業の割合が58.0%を占めている。
正社員数の増減については、全産業平均では「増加」(23.6%)、「変わらない」(51.8%)、「減少」(24.7%)となり、建設業では「増加」(25.7%)、「変わらない」(51.4%)、「減少」(22.9%)となった。増加した理由では、「将来の人手不足への備え」、減少した理由では「転職者の補充人員を募集したが採用できず」との回答が、全産業で最も多くなっている。

正社員数の増減(資料より引用)
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