東京カンテイ(東京都品川区)は2月20日、1月の三大都市圏と主要都市における中古マンション70㎡あたりの平均価格を発表した。首都圏は、前月比2.3%増の5184万円6カ月連続で上昇した。東京都は7712万円(3.2%増)と9カ月連続上昇し、前年同月比は20.2%増と20%台に達した。東京都の力強い上昇が首都圏の価格をけん引している。神奈川県も3790万円(2.0%増)と上昇傾向で推移。千葉県は2710万円(0.1%増)と僅かな強含みに留まった。一方、埼玉県は2924万円(0.2%減)と下落に転じ、前年同月比は2023年11月以降マイナスの水準が続く。
都市別では、東京23区が前月比3.4%増の9021万円と9カ月連続で上昇。都心6区は3.0%増の1億4767万円と24カ月連続で上昇し、前年同月比(32.6%増)とともに上昇率が拡大した。全ての行政区で上昇し、千代田区・港区は集計開始以降初の2億円台に達した。周辺エリアでは昨春以降、都心部に近い行政区が上昇傾向にあり、上値が重い行政区との差がつきつつある。
横浜市(4.4%増)は3カ月連続で上昇。比較的価格水準が高い神奈川区で築浅事例が増加し、4年近く若返ったことが影響した。さいたま市(0.3%増)は2カ月連続上昇。千葉市(1.5%減)は3カ月ぶりの下落となった。
近畿は大阪エリアのシェア縮小で下落、中部は連続上昇
近畿圏は前月比0.1%減の2950万円と僅かながら2カ月ぶりに下落。価格水準が高い大阪エリアの事例シェア縮小が影響した。大阪府は3305万円(0.8%増)と連続上昇するも上昇率は大幅に縮小した。兵庫県は2454万円(0.1%減)と2カ月ぶりに下落し、前年同月を下回る状況が続く。都市別では、大阪市が4498万円(1.8%増)と2カ月連続上昇し、前年同月比も2ケタ増と上昇率がやや拡大した。市中心部は、6940万円(3.9%増)と13カ月連続で上昇し、前年同月比は30.1%増と都心6区と同じく30%台に達した。一方、神戸市(0.6%減)は2カ月ぶりに下落し、前年同月比は3カ月連続マイナスとなった。
中部圏は前月比0.5%増の2276万円と2カ月連続上昇。愛知県も0.5%増の2403万円と連続上昇したが、中部・愛知ともに上昇率は縮小した。愛知県は前年同月比が3カ月ぶりにプラスとなった。名古屋市は平均築年数の大幅な変動がなく、2825万円(0.1%増)と僅かな強含みに留まった。前年同月比も2.7%増と2%台を維持している。市中心部は横ばいの3746万円だった。

三大都市圏 中古マンション70㎡価格推移
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