住友林業(東京都千代田区)が2月13日発表した2024年12月期決算(1~12月)は、米国・豪州で戸建住宅事業が好調に推移し、売上高は前期比18.5%増の2兆536億5000万円。営業利益は同33%増の1945億8800万円、経常利益は同24.6%増の1979億5500万円、純利益は同14.1%増の1165億2800万円となった。このうち経常利益は中期計画を250億円上回り、過去最高益を更新した。

連結業績の推移(「中間経営計画の概要」より抜粋)
住宅事業の売上高は5423億円(前期比1.5%増)、経常利益は351億7300万円(同7.3%増)。戸建注文住宅の価格改定効果や建築資材コストの改善により、売上総利益率がコロナ前の水準に回復。ZEH住宅などの高付加価値提案や、企画型商品「フォレストセレクション」の拡販などにより、受注棟数・金額ともに前期を上回った。
リフォーム事業では、戸建向け商品の「リフォレスト」で耐震性向上リフォームを訴求。断熱性能など環境配慮型リフォームの受注拡大に努めた結果、業績が堅調に推移した。
金利に苦戦も販売増加
建築・不動産事業の売上高は1兆2399億9700万円(同30.8%増)、経常利益は1474億5100万円(同31.6%増)と大幅に伸長。米国では住宅ローン金利の高止まりで受注が苦戦したが、住宅需要を背景に戸建住宅の販売単価が4.0%上昇。販売戸数も10.2%増加した。豪州では西オーストラリア州で注文住宅が好調だった。
木材建材事業の売上高は2531億5600万円(同7.2%増)、経常利益は100億100万円(同10.6%減)。国内ではビルダー向け建材の販売減少で減益に。海外ではニュージーランドの単板積層材やベトナムのパーティクルボードの販売数量が増加し、業績が回復した。

セグメント売上高と経常利益の推移(「中間経営計画の概要」より引用)
2025年12月期の通期予想は、売上高は2兆5560億円(前期比24.5%増)、営業利益は1950億円(同0.2%増)、経常利益は2050億円(同3.6%増)、純利益は1230億円(同5.6%増)となる見通し。すべてセグメントで増収増益を予想している。
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