経済産業省資源エネルギー庁は1月30日、第102回調達価格等算定委員会を開き、2025年度以降の固定価格買取制度(FIT)における買取価格などの意見をまとめた。さらなる普及が期待される屋根置き太陽光については、26年度から投資回収の早期化を図る「初期投資支援スキーム」を導入。26年度から、当初4~5年間を“初期投資支援期間”とし、調達価格を高く設定する制度設計で運用を開始する。
初期投資支援スキームは、第95回の同委員会(2024年10月16日)で議論された。太陽光発電は導入が進み、導入コストも低下する一方、設置に適した用地不足などを背景に導入量が低下している。そのため、地域共生がしやすく、自家消費により系統負荷も少ない屋根置き太陽光の導入をさらに促すため、財務基盤や与信が小さい設置者(建物所有者)が多いことを考慮し、早期に投資が回収できる措置を設けることとなった。
住宅用(10kW未満)の場合、既に決定している25年度の買取単価は15円/kWh。対して26年度は、当初4年間の単価を24円/kWhに設定し、5~10年目は8.3円/kWhとする[表]。なお実際には、スキームの適用を狙った導入拡大の滞りを防ぎつつ、既に公表されている25年度の価格を前提としている事業者がいる可能性も踏まえ、今年10月からの適用となる。
また産業用(10kW以上、入札対象外)でも同様に、5年目までは19円/kWhとし、6~20年目は8.3円/kWhとする。FIP(フィード・イン・プレミアム)制度の基準価格も同額とする。
将来的にはFIT期間の短縮を原則に
ただし、同委員会はFIT期間内で単価を変える“階段型の価格設定”は・・・
この記事は新建ハウジング2月20日号1面(2025年2月20日発行)に掲載しています。
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