地域工務店特化型のブランディングサービス「ひとさじのこと」(ヒトモノコト・アトリエさんかく・PROSUMが共同運営)が工務店の学び場として展開する「マナビフェス」の冬の視察ツアーが2024年12月、福島県内で行われた。本質的な設計力の向上につなげるため「名建築に浸り、名建築に学ぼう」と、全国の“マナビ系工務店”の経営者や設計者ら27人が参加した。

雪が舞う中、ホテリアアルトの前で記念撮影。全館貸切という破格の待遇のもとで、名建築に浸り、名建築に学んだ
参加者一行は2日間の日程で、建築家の益子義弘さんらが設計を手がけた裏磐梯の高級リゾートホテル「ホテリアアルト」(北塩原村)や、“木のマンションリノベーション”の設計を多数手がけるマスタープラン/小谷和也設計室(兵庫県西宮市)代表の小谷和也さんが設計した郡山市内のマンションリノベのモデルルームなどを視察。ツアーには小谷さんが同行してアテンド役を務めたほか、今回のツアーに全面的に協力した同ホテル、同マンションリノベモデルの両方を所有・運営する八光建設(郡山市)常務の宗像紘太朗さんも参加し、自社のビジョンやブランディング戦略などについて説明した。
ホテリアアルトは、全館貸切という恵まれた環境で視察、宿泊した。到着後、参加者は、全客室を見て回り思い思いの場所に身を置きながら、1室1室丁寧に設計された空間の魅力を堪能。スマートフォンでディテールを撮影するなどしていた。益子さんを敬愛する小谷さんは「ホテリアアルトは、小さな住宅が集まっているイメージ。益子さんの手による、包まれるような温かさが僕は大好きで設計の勉強になる。今年だけで3回泊まりに来ていて、通算では6回目」と笑いながら話した。
初日の最初に一行が視察したマンションリノベのモデルルームは、郡山駅の近くにある築36年の59.85㎡。八光建設が、事業再構築補助金を活用して整備し、5年間にわたり常設のモデルルームとして運用している。設計した小谷さんは・・・
この記事は新建ハウジング2月10日号2面(2025年2月10日発行)に掲載しています。
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