今回の雨漏り修理事例では、建て主の何気ないひとことからシロアリ被害を発見することができた。雨漏りの原因や被害状況を調査するうえでは、目に見える雨漏りの跡だけでなく、建て主からのヒアリングも非常に重要になる。特に雨漏りが発生している建物では、湿気を好むシロアリの被害も同時進行していると疑うべきだ。調査から修理までの過程を通じて教訓を得てほしい。
ある時、東京都内に住む同業の友人から1本の電話が入った。「雨漏り修理の相談を受けたのだが、雨漏りの原因や修理方法についての自分の見立てが正しいかどうか、一緒に現場を見てくれないか」という内容だった。さっそく日程調整を行い、半月ほど後に現地へと向かった。
図面と目視で雨漏り箇所の位置関係を確認
その友人とお客様に状況について説明してもらいながら、現地調査を実施。1階リビング西側の掃き出し窓の上枠部分から滴下する雨漏りについて確認した。

2階の西側のエアコン付近の天井に黒い雨のシミが発生
次に2階の寝室内の雨漏り箇所を見せてもらった。1階の雨漏り箇所と同じ西側に1カ所、反対側にも1カ所、それぞれ雨漏りが原因と思われる天井板の反りやシミが確認できた[写真]。ただ、西側の雨漏り箇所について垂直方向で見ると、1階とはだいぶ違う位置にずれている。なぜなのだろうか…。
その後、平面図にて雨漏りしている箇所の位置関係を確認した。続いて、立面図を見ると・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー1・2月号(2025年1月30日発行)住の商い いろはカルタ』(P.68〜)でご覧ください。
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