FLIE(フリエ、東京都中央区)はこのほど、同社が運営する「フリエ住まい総研」において、戸建て購入を検討している20歳以上の男女343人を対象に実施した「平屋の意識調査」の結果を発表した。戸建てに住む場合に魅力的に感じる物件は、「平屋物件」が52.8%と最も多く過半数超えとなった。次いで、「2階建て物件」(40.8%)、「3階建て物件」(5.8%)と続く。国交省によると、2022年の平屋率は13.5%と10年で2倍以上に増加しており、人気の高さがうかがえる結果となった。
各物件を選んだ理由として、平屋は「老後に負担が少ない」「コンパクトで管理やメンテナンスが楽そう」「地震による家屋倒壊の危険が少ない」、2階建ては「部屋やスペースが確保できる」、3階建ては「土地が広くなくても部屋数が増やせそう」などがあげられた。
平屋物件に感じるメリットについて聞いたところ、「上下移動がなくバリアフリー」(74.3%)が最も多く、「家事等での効率的な動線」(47.8%)が続いた。どちらも住みやすさをメリットにあげており、将来を見据えつつ、現状も満足できる物件として、平屋に魅力を感じていることがわかる。
一方、平屋のデメリットは、「広い敷地が必要になる」(51.9%)が過半数を超え、建てられる場所が制限されることに不満を感じている人が多い。次いで「水害におけるリスク」「防犯面のリスク」が4割以上となり、安全面でのリスクもデメリットとなっている。
住宅選びで最も重視する項目については、「住みやすさを重視した住まい」(41.4%)がトップだった。「住みやすさ」は、平屋のメリットとも合致しており、近年の平屋人気につながっているとみられる。また、自然災害の増加などから「安心/安全な住まい」(24.8%)を重視する人も多い傾向にある。
平屋物件に魅力を感じると回答した人に、平屋物件で取り入れたいポイントを聞いたところ、「テレワーク用の空間づくり」が48.1%と最も多かった。次いで、「屋外ウッドデッキ」「リビングと庭が一体化するデザイン」「小屋裏空間の活用(勾配天井/ロフト等)」などが30%台となり、それぞれの平屋ならではの楽しみ方が続く。近年のライフスタイルの変化が、住宅を考える際のポイントにも反映されていると考えられる結果となった。
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