株式会社アーデルハウス(熊本県嘉島町)では、25年前から「カネカソーラーサーキットのお家」を導入。高級感ある意匠性とともに、性能の高さを顧客に訴求することで、地域における自社の住宅ブランドの価値を高めてきた。同社で営業部門を統括する松田廣幸さんは、自宅にもソーラーサーキット工法を取り入れ、その快適性を体感。顧客にも説得力を持って勧めているという。その経緯と受注における活用法について話を聞いた。 | 株式会社アーデルハウス 営業部門統括 松田 廣幸さん |
アーデルハウスは、1997年の創業以来、地域に密着しながら、注文住宅を中心に成長してきた。現在は年間45棟ペースで、デザイン性の高い高性能住宅というブランドイメージを培っている。
その軸となっているのが、ソーラーサーキット工法だ。(株)カネカが独自開発した外断熱・二重通気工法を核とする工法VC「カネカソーラーサーキットのお家」(以下 :カネカSC)に加盟して、約25年にわたって快適性を求める顧客の声に応えてきた。
自宅に採用してよさを実感
以前、他の大手ハウスメーカーに勤務していた松田さんは、当時から断熱・気密の性能に関心を持っていたという。「住宅の性能は、住み心地に大きく影響があるということは実感していました。住宅性能について調べるうちに、ソーラーサーキット工法のことも知りました。“性能がいい”という話は耳にしていましたね」(松田さん)。
松田さんはアーデルハウスに転職して3年目に自宅を建て替え、ソーラーサーキットの家で暮らすようになった。顧客に勧める以上、自分でも体感して、責任を持って営業したいという思いがあったのだという。
「夏も冬も一日を通して温度変化が少ない。家のどこにいても温度差がなく、冬の朝も布団からすんなり出られる。ストレスなく暮らせることが、こんなに解放感に満ちていて、幸福を感じるものなのだということがわかったので、それ以来、自信を持ってお勧めしています」(松田さん)。現在、松田さんが担当する顧客の9割以上でソーラーサーキット工法が採用されている。
九州でも高性能住宅は必要
地元である熊本は温暖なイメージがあり、顧客の多くは「高性能住宅はオーバースペックでは」という先入観がある、と松田さんは言う。「実際には、冬の冷え込みは九州でも厳しい時期がありますし、近年は夏の酷暑もある。二重通気で
壁内の熱気や湿気を排出するソーラーサーキットの家は、こちらでも皆様に喜んでいただいています。この仕組みがあれば、大手と競合しても十分に勝ち目がある。断熱性や気密性では負けません。住み心地がよくてコストパフォーマンスも高い、ということでお客様に選んでいただけます」(松田さん)。
長期にわたって性能を維持
松田さんが顧客に訴求するソーラーサーキットの家の長所のもうひとつは、長期にわたる性能保持に優れているという点だ。「私がソーラーサーキットの家を建てて13 年になりますが、温熱環境、遮音性、空気の清浄さ、本当に変化を感じません。築年数を経てから気密測定してもC値は0.6程度を維持。外断熱により躯体への温度・湿度の影響が少なく、木の収縮が抑えられ、構造が安定するからではないでしょうか」(松田さん)。
2016年の熊本地震の際、松田さんは、倒壊した住宅を見る機会が多々あった。「グラスウールがズレ落ちたり、結露などでカビが生えたりしている家を結構目にしました。ソーラーサーキット工法では、板状の断熱材で覆っているので、そうしたずれや変形の心配が少ない。余震が繰り返しても断熱性は低下しにくいはず。あらためていい工法だと思いました」(松田さん)。
簡易全館空調で魅力アップ
アーデルハウスのソーラーサーキットの家では、そのほとんどに簡易全館空調「ユニエア」を採用している。24時間換気システムと床置き用エアコン1台を組み合わせ、換気経路を通じて効率よく家中の空気質と温熱環境を整える仕組みだ。このシステムをカネカが開発した6年前、アーデルハウスではいち早くモデルハウスに導入し、その有効性を確認したという。
「壁掛けエアコンのような気流感がなく、動作音も静か。24時間運転していても基本的にはエアコン1台だけなので、電気代もリーズナブル。(一般的なエアコンでありがちな)タイマー運転でエアコンが切れて寝苦しくなるということがないので、熱帯夜でもいい睡眠がとれます」(松田さん)。
健康への影響を冊子で訴求
近年、同社が顧客に訴求しているのが、そうした温熱環境や空気環境を整えることによる、健康的な暮らしだ。昨年、「家族の健康のために知ってほしいアーデルハウスの家のこと」と題した冊子を作成。顧客との商談の初期段階で配布し、住宅性能の向上によって健康にいい影響が出るということを、公的なエビデンスとともにわかりやすく伝えている。
「作成に当たってはカネカさんにも協力していただき、多くのデータや意見をいただくことができました。“Wellness
First”を掲げる企業だけあって、健康に対する意識の高さを感じました。さすが「カガク」の会社だという、確かな根拠を冊子で提示することができて、間違いのないものができたという手応えがあります」(松田さん)。プランの説明の時もこの冊子を使って、ヒートショックのリスクや防止の考え方などを伝え、性能の必要性を納得してもらっているという。
「住宅性能の話は、数値だけを示しても具体的に実感しづらいもの。いかに可視化して伝えるかが大事。この冊子では専門用語などをなるべくかみくだいてわかりやすくし、イラストなどの表現も試行錯誤を重ねました」(松田さん)。
次代に向けてさらなる向上を図る
同社がソーラーサーキット工法を導入して25年。その間に、住宅業界は様々な変化を遂げているが、ソーラーサーキット工法をベースに“健康”という普遍的な軸をぶらすことなく、地域における自社ブランドの価値を守り、育てている。
アーデルハウスは、カネカの技術力とともに、次の時代に向けて、長期的な視野で注文住宅のさらなる品質向上に努めている。
(sponsored by カネカソーラーサーキットのお家)
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