ジェクトワン(東京都渋谷区)は、宿事業や観光ツーリズムを展開するSNOW SAFARI(新潟県湯沢町)との協業プロジェクト「湯沢の古民家再生宿”THE ITAYA”」において、推定築約300年の一戸建ての空き家を再生し、12月14日に古民家宿「THE ITAYA(ざ いたや)」としてオープンした。
両社は、江戸時代に宿場町として栄えた新潟県湯沢町の二居エリアにおいて同プロジェクトを展開。延床面積300㎡近い木造伝統構法の歴史ある建物を、同エリアの文化を受け継ぐ、新たな宿泊施設として再生した。
古民家再生にあたっては、宿泊施設への用途変更に伴い、木造伝統構法の構造解析を実施し、制振ダンパーを設置。また、同社の空き家事業「アキサポ」で培った空き家活用のノウハウを活かし、柱・梁・小屋組みをあえて隠さず、新たに作る壁や仕上げに自然素材を選定することで、古民家の趣を残し、観光客に感銘を与える設えとした。
「上質な雪に包まれ、築約300年の古き伝統を受け継ぐ古民家が雪椿のように鮮やかに咲く」がコンセプトの空間デザインで、KADA+Dugout Architectsが設計デザインを担当した。三国街道から裏山に抜ける通り土間を中心に、日本文化を感じられるラウンジ空間と、山側・街道側の全2部屋で構成。各室5~6人宿泊可能で、温泉浴室を備えている。延床面積298.43㎡。運営はSNOW SAFARIが行う。
同社は、同プロジェクトを空き家事業の次に進める「エリア再生事業」の一つと位置付けており、今回のオープンはプロジェクト第1弾の取り組みとなる。今後は、裏山や二居エリアの小学校跡地などを活用し、アクティビティやキャンプ場などを展開。観光客を呼び込み、「ITAYA VILLAGE」としてエリア価値の向上と地域活性化を目指す。
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