新建ハウジングでは今年も「工務店未来会議」を、11月20~22日の3日間にわたって、東京ビッグサイト東展示棟内特設会場にて開催した。計26人の“賢人”たちが交わした議論から、今回は議事8の内容を一部紹介する。厳しくなる一方の住宅市場だが、工務店だからこそできる家づくりと経営で荒波を乗り切るヒントをつかんでいただきたい。
議事8 工務店の“業務”を大きく変化させる未来工務店「スマートビルダー」の働き方
DXで厳しい市況を生き抜く
遠隔管理がもたらす工務店の競争力アップ
ecomo/log build 代表取締役 中堀 健一さん |
北洲 ハウジング事業部建設部部長 青塚 友樹さん |
働き方改革や生産性向上の観点で語られることの多いDXを、コストダウンや競争力の強化の視点から取り上げた。ecomo/log build代表取締役の中堀健一さんと北洲(宮城県富谷市)の青塚友樹さんで、需要に応じて商圏を移動する“エリアジャンプ”、完全着工、顧客「大」満足の3点を主な論点に、遠隔管理の可能性を議論した。
青塚さんは、業務の中で現場にかかる時間の割合が45%と多いことを課題と捉え、着工前の段取りと顧客対応に時間をかけられるよう、工程管理や安全管理、検査のリモート化に取り組む。例えば検査では、新たに専任者を本社に置き、一度も現場に行かず施工品質のチェックを行っている。北洲の拠点は岩手、宮城、福島、埼玉と広域に渡るが「本部が一括して検査することで品質を統一でき、エリアを超えた現場管理も実現した」(青塚さん)。
中堀さんは「品質管理は忖度しないこと」が重要だとし・・・
この記事の続きは新建ハウジング12月10日号9面(2024年12月10日発行)に掲載しています。
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