積水ハウス(大阪市北区)が12月5日公表した2025年1月期第3四半期(2~10月)連結決算は、売上高が前年同期比30.8%増の2兆8630億1600万円、営業利益は同24.6%増の2326億2500万円、経常利益は同14%増の2127億700万円、純利益は前年同期比16.2%増の1648億2700万円。すべてのビジネスモデルで増収増益となり、売上高・利益とも第3四半期で過去最高を更新した。
戸建住宅事業の売上高は3431億100万円(同0.3%増)、営業利益は288億800万円(同9.5%増)。ZEH住宅「グリーンファースト・ゼロ」、大空間リビング「ファミリースイート」をはじめ、スマートホームサービスなどの高付加価値商品の受注が好調。1棟単価が234万円増加したことにより利益率が改善した。
国際事業の売上高は8511億1100万円(同155.9%増)、営業利益は573億5300万円(同72.2%増)。新築住宅ニーズの高まりで、既存ビルダーの受注・引渡しが堅調に推移。さらに4月、米国・MDC社を完全子会社化したことにより大幅な増収増益となった。豪州はマンション引渡しが端境期となり減益となった。
「シャーメゾンZEH」住民に好評
賃貸・事業用建物事業の売上高は3929億7400万円(同0.6%増)、営業利益は560億5800万円(同3.3%減)とやや低調。太陽光パネルを住戸ごとに接続した「シャーメゾンZEH」が住民に好評で、賃貸住宅の受注が好調に推移していることから、出荷促進により通期目標の達成を狙う。
賃貸住宅管理事業の売上高は5132億6600万円(同6.4%増)、営業利益は416億8800万円(同9.6%増)。アプリを用いた入居手続きや入居後の問い合わせ対応のオンライン化、ブロックチェーンを用いた入退去手続きのワンストップ対応などにより高い入居率と賃料を維持し、増収につながった。
通期は前回予想を据え置き、売上高が4兆円(前期比28.7%増)、営業利益が3200億円(同18.1%増)、経常利益が2880億円(同7.4%増)、純利益が2090億円(同3.3%増)となる見込み。
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