外装建材メーカーのケイミューが主催した「ARCHITECTURAL DESIGN AWARD 2024」の表彰式が、11月20日、東急歌舞伎町タワーにて行われた。「日本の建築デザインの価値を未来へ繋ぐことを目的としたデザインアワード」として、同社の製品を使用した、2023年9月1日~2024年7月31日までに完工した物件のうちから、最優秀賞、優秀賞、特別賞、ケイミュー賞など各賞11点が選ばれた。
審査基準は、「建築デザインとして美しさ・新しさが感じられること」、「街並みや景観に対して配慮された作品であること」など。建築家の藤本壮介さん、永山祐子さん、成瀬友梨さんの3人が審査員を務めた。
最優秀賞に選ばれたのは、安井建築設計事務所(大阪府大阪市)が手がけた「WORK VILLA MITOSHIRO」(東京都千代田区)。1966年に竣工した自社オフィスのリニューアル案件で、1階では路地側を大きく開放し、地域のための土間的な空間とした。表彰式の後に行われた審査員によるパネルディスカッション形式の講評では、次のようなコメントが挙がった。
「黒い石張りだった外観をケイミューの外装材を使って非常に軽やかな印象に仕上げている。街に開くというコンセプトにも共感した。これからビルの低層階がこのように開いていけば、日本の街はもっと魅力的なものになっていくのではないか」(藤本さん)。「実際にこのオープンオフィスで打ち合わせをしたことがある。街の人や社員の方が自然に行き交っていて、その雰囲気がよかった」(永山さん)。「以前の石貼りのファサードもよかったがリニューアル後の外装は素材感が抑えられていることもあり、そこにいる人たちの活動する様子が引き立っているのがいい」(成瀬さん)。
改装全体のプランニングを統括した安井建築設計事務所の吉岡駿介さんは受賞作について次のように述べた・・・
この記事は新建ハウジング12月10日号13面(2024年12月10日発行)に掲載しています。
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