10月中古マンション、23区は6カ月連続上昇、千代田区は2億円に迫る

東京カンテイ（東京都品川区）は11月21日、10月の三大都市圏と主要都市における中古マンション70㎡あたりの価格を発表した。首都圏は、前月比1.1％増の4864万円と3カ月連続上昇。東京都は7170万円（2.9％増）と6カ月連続で上昇した。都下の上値が重いものの、首都圏全体の平均価格を押し上げた。埼玉県は2886万円（0.9％減）と2カ月連続下落、神奈川県は3644万円（0.3％減）、千葉県は2696万円（0.6％減）といずれもマイナスとなった。

都市別では、東京23区が前月比3.2％増の8309万円と6カ月連続で上昇し、上昇率も8月以降比較的高い水準で推移している。都心部の価格高騰は下半期に再加速しているが、周辺エリアでも上昇度合いが強まる動きがみられる。都心6区は2.9％増の1億3800万円と21カ月連続で上昇。前月からやや鈍化したが、上昇率は比較的高い状況が続く。特に千代田区・中央区・港区の価格上昇は急ピッチで進んでおり、千代田区は2億円の大台に迫りつつある。一方、横浜市（0.8％減）は2カ月連続で下落、さいたま市（1.1％減）、千葉市（1.0％減）も下落に転じた。

近畿圏は前月比0.6％増の2901万円と5カ月連続で上昇。大阪エリアの強含みが影響した。大阪府は1.5％増の3197万円と7カ月連続で上昇し、前年同月比も4.5％増と上昇率が拡大している。一方、兵庫県は0.4％減の2458万円と小幅ながら2カ月ぶりの下落となった。都市別では、大阪市が前月比1.8％増の4258万円と前月の横ばいからプラスに転じ、前年同月比は10.1％増と2ケタ上昇。市中心部は1.6％増の6381万円と10カ月連続で上昇し、前年同月比の上昇率は20％の大台に達した。神戸市（0.2％減）は2カ月ぶりに下落したが、8月の水準は上回ったままである。

中部圏は前月比0.5％増の2268万円と4カ月連続上昇。愛知県は0.5％増の2399万円と上昇し、前年同月比も2023年9月以来のプラスとなった。都市別では、名古屋市が前月比0.9％増の2818万円と2カ月連続上昇。前年同月比も2.3％増とプラスだが、2ケタ以上の東京23区・大阪市と比べれば低水準に留まっている。市中心部は0.6％減の3732万円と2カ月ぶりに下落し、8月の水準に戻した。

三大都市圏　中古マンション70㎡価格推移