国土交通省は11月15日、建築物に備えるべき駐車場のルールを示す各地の条例に関し、ひな型となる「標準駐車場条例」の改正に向けた方針を示した。大型の新築マンションに対し、敷地内への荷さばき駐車場の設置を義務付けることが柱。荷物の配達を効率化するとともに、路上駐車を減らして交通渋滞を防ぐ。
国交省は今後、義務化の対象となり得るマンションの規模を定め、改正したひな型を年度内に自治体に示す。ただ、ひな型は参考との位置付けで、自治体は各地の状況を踏まえ、条例を見直すかどうかや、義務化の対象を判断する。自治体が実際に条例を改正する場合、早ければ2026年度から施行される。
既存のマンションや小規模な新築マンションについては、住民用の駐車場が余っている場合に荷さばき駐車場として活用することなどを促す。
タワーマンションでは配達に時間がかかるため路上駐車が長引いたり、物件から離れたコインパーキングに駐車して徒歩で配達したりといった課題がある。そのため、既に独自条例でマンションに荷さばき駐車場の設置を義務付ける自治体もある。
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