YKK AP(東京都千代田区)は11月14日、富山県黒部市の黒部製造所内に「YKK AP技術館」を開設した。総工費は約29億円。延床面積4462㎡、建物高さ15.6m。一般見学は11月23日から。
同社の「モノづくりと技術への挑戦の歴史をたどり、未来への成長につなげる」がコンセプトの展示施設で、建材事業がどのように成長・発展したのかをモノづくり技術を軸に紹介する。建物は、建材事業を開始した1959年竣工のアルミ溶解押出工場建屋をリノベーションして活用。全面断熱改修により、BELS評価5つ星相当の省エネ性能を確保している。
当時の鉄骨トラス屋根やスチールサッシを展示物として残しつつ、壁面は全面カーテンウォールとし、新旧融合の建築によって空間をよりダイナミックにみせる構成とした。カーテンウォールには、アルミリサイクル材を100%使用し、CO2削減に貢献。今後は、再生可能エネルギー100%と生産過程で発生する排熱エネルギーの再利用を目指す。
同施設では、社内製のアルミ押出機(1987年製)の展示など、事業の成長・挑戦を技術を軸に発信。建材事業のはじまりを紹介する「創業」エリア、アルミサッシや断熱サッシ、複層ガラスの技術開発の取り組みを伝える「発展」エリア、窓事業やカーテンウォール事業、海外事業への挑戦・発展を目指す「改革」エリア、環境負荷ゼロや商品・技術開発への「挑戦」エリアを、7つのゾーンに分けて技術の歩みとモノづくり精神を紹介する。
入館料無料。2025年度の来館目標は5500人。
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