ニチハ(名古屋市)は、11月8日に名古屋で開催した「ニチハ サマーキャンペーン2024報告会」で、販売実績と今後の展望を発表した。450人の取引先が出席した。今年のサマーキャンペーン(7月1日~9月20日)は、建材市場の縮小が影響したものの、窯業系サイディングは324万坪、金属系サイディングは20万坪の販売を達成し、販売金額も前年を上回る実績を記録した。特に、窯業系サイディングの業界シェアは過去最高の59.7%となった。
2024年度上期の売上は前年同期比6.7%増の730億円で、過去最高となった。しかし、物流費の増加などの影響で経常利益は減少。前年同期比38.5%減の32億円だった。10月以降の需要増を背景に、下期は減益分の回復を目指し取り組んでいく。
また、報告会では、持続的な成長と環境への貢献を目指す長期ビジョン「Challenge Global to 2030」を掲げ、3つの重点課題に取り組むと発表した。
①「住宅市場でのシェア拡大」では、新たな塗装技術と新商品の投入により、住宅市場でのシェアアップを目指す。②「非住宅市場の開拓」では、マンションやビルへのサイディングの普及を目指し、大手建設会社と共同開発した施工方法を提案。また、外壁改修の提案活動も強化する。③「環境対策の推進」では、2030年のCO₂排出量半減、2050年のカーボンニュートラル達成に向けた取り組みとして、エネルギー削減やオフセットサイディングの拡販を進める。同社のオフセットサイディングは、環境配慮型製品として認められ、2024年の「理想のすまいと建築フェア2024 優良製品・技術表彰」で最優秀賞を受賞した。
2025年開催の大阪・関西万博では「未来へつなぐ壁面素材」としてオフセットサイディングを展示し、CO₂削減や資源リサイクルの取り組みを紹介する予定という。
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