東京カンテイ(東京都品川区)は11月7日、10月の主要都市における中古木造一戸建ての供給動向を発表した。首都圏・近畿圏は反転下落、中部圏は反転上昇した。
首都圏の中古一戸建ての平均価格は、前月比2.0%減の4017万円と反転下落。3カ月ぶりの下落となったが、4000万円台は維持した。東京都は6227万円(1.2%減)と反転下落。神奈川県は4369万円(4.4%増)と3カ月連続上昇し、前年同月比も0.9%増から8.8%増へと大きく拡大した。千葉県は2864万円(2.4%減)、埼玉県は2881万円(3.0%減)といずれも反転下落した。全都県が連続上昇した前月から一転、10月は神奈川を除き3都県が下落に転じている。
都市別では、東京23区が1億1917万円(3.4%増)と3カ月連続で上昇。都下は4337万円(0.5%増)と2カ月連続上昇した。横浜市(6.5%増)は4カ月連続で上昇し、集計開始以降の最高価格を更新した。川崎市(2.3%増)は2カ月連続上昇。相模原市(0.5%減)、千葉市(9.3%減)は反転下落、さいたま市(2.0%減)は2カ月連続の下落となった。23区・横浜市などが上昇する一方、千葉市・さいたま市は前月比・前年同月比ともにマイナスとなった。
大阪・京都が大きくマイナス、愛知は前月・前年同月ともに反転上昇
近畿圏は、前月比3.0%減の2868万円と反転下落。大阪府は2992万円(8.1%減)と反転下落し、16カ月ぶりに3000万円を割り込んだ。兵庫県は3047万円(6.4%増)と2カ月連続上昇し、前年同月比も大きくプラスに転じた。京都府は3557万円(8.9%減)と反転下落。大阪府・京都府の下落率が8%まで拡大したことが、近畿圏全体の価格に影響した。都市別では、大阪市が4548万円(5.0%減)と3カ月連続下落した。堺市(0.4%増)は2カ月連続上昇。神戸市(17.2%増)も2カ月連続上昇し、上昇率も拡大。灘区と東灘区の高額事例が全体の価格を押し上げた。京都市(9.0%減)は下落に転じた。
中部圏は、前月比6.1%増の2663万円と反転上昇。愛知県は4.9%増の3169万円と反転上昇し、前年同月比もプラスに転じた。名古屋市は4158万円(6.2%増)と2カ月連続上昇し、前年同月比も大きくプラスに転じたが、4月の水準には届かなかった。
宮城県は、前月比7.4%増の2827万円と3カ月連続上昇。築古化したものの、上昇率は徐々に拡大している。仙台市は3311万円(6.1%増)と3カ月連続で上昇。前年同月比は、前年同月(2003年10月3500万円)の水準が高く、マイナスに留まっている。
福岡県は、前月比8.7%増の2692万円と大きく反転上昇し、2014年4月の集計開始以降最高価格となった。福岡市は4276万円(2.4%減)と反転下落した。
調査対象は、敷地面積100㎡~300㎡の木造住宅で、最寄り駅からの所要時間が徒歩30分以内かバス20分以内の物件。
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