地域課題を解決する先進的な活動をたたえる第12回プラチナ大賞の表彰式が11月6日、東京都内で開かれた。持続可能な森林経営モデルに取り組む岡山県津山市と同市内の企業を大賞・総務大臣賞に選出。大賞・経済産業大臣賞は、役所のデジタルトランスフォーメーション(DX)を進める大分県が受賞した。
津山市は市有林の一部の経営管理を、建材メーカー「フランウッド」に委託。同社が特許を持つ植物由来の化合物を染み込ませる技術で、スギ、ヒノキの木材の耐久性を上げ、付加価値を高めて売り出す。生産段階では大型トラックが通る道に丸太をワイヤロープでつって集め、効率的に運搬する方針。コストを減らし収益を上げる。
大分県は県民の利便性を高めようと、役所の手続きのデジタル化やキャッシュレス対応を推進。条例の記述もデジタル化を前提としたものに見直した。高齢化で増加している要介護認定業務については、大分市や別府市と共同でデジタル化するモデル事業に着手。認定までの時間短縮につなげる。
これらの大賞2件は、最終審査に残った自治体や企業など12件から選ばれた。プラチナ大賞は一般社団法人プラチナ構想ネットワーク(会長・小宮山宏三菱総合研究所理事長)などが主催。総務、経産両省や時事通信社などが後援している。
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